● 中平康監督の映画はコレおさえとけ、って2本が
「月曜日のユカ」と「砂の上の植物郡」だったので おさえてきた(笑)
『砂の上の植物郡』1964年日活パートカラー
監督:中平康/原作:吉行淳之介
出演:仲谷昇、島崎雪子、西尾三枝子、稲野和子
主人公伊木(仲谷昇)は化粧品のセールスマン。妻(島崎雪子)が自分の亡き父と関係を持っていたのじゃないか、という疑惑に常に捕われている。劇中何度もくり返して妻に問う。妻はそんなことはないという。横浜マリンタワーで出逢った高校生明子(西尾三枝子)と関係をもつ。明子に「姉を誘惑して酷い目にあわせて」と言われ、それを実行。
姉の京子(稲野和子)は常々貞淑の美徳を説いているがバー勤めで男が何人もいる。この「貞淑であれ」の教えが窮屈で理不尽ゆえ、酷い目にあわせることで重荷がおりる、とのこと。ふむ。伊木は京子を誘惑し、逢瀬を重ねる。
妄想と幻覚のフラッシュバック。起きながらにして見る悪夢。うーん、病んでます。
何度か劇中に挿入されるクレーの絵画のみがカラー。
暗闇に鍵穴があり、必死で鍵束の鍵を合わせようとする。やっと鍵が合い、扉が開き煌々と明るい表に出る、が、
明る過ぎて眉をしかめ、暗闇に戻っていくシーンがそのままこの映画の核なのでは?
鏡に写る自分(父の面影)に「死んでから何十年にもなるのにいつまでアナタはそこにいるんですか」と問い続ける。
最後の絵画1枚が映しだされ伊木の声「ここから先は行き止まりだよ」そして、「行こう」という。
この「行こう」は「逝こう」だったのかもしれないなーーーΣ(・ω・ノ)ノ暗っ
誰だ、これおさえとけって言ったのっ(笑)30年前のエロティズムや切り口、カメラワークは斬新だったのか、も?
SMやスワッピングのシーンより、うなぎを捌く見事な手さばきのシーンがエロっぽかったよ。
仲谷昇がとにかく若い。「誰?」って感じ。「月曜日のユカ」の中尾彬観た時も思ったけど
20~30代の男衆、若過ぎて生っぽく、恥ずかしくて直視できない(笑)このひとらに限らんのかも?
● へーーー13日って宇野亜喜良氏のお誕生日だったのねー('34〜)